tasker_icon

日本語版 Tasker ユーザーガイド

~ Taskerについて ~

スマートフォンやタブレットの色々な機能を条件に応じて自動で実行してくれるAndroid用アプリ ‘Tasker’ をご存知でしょうか。

「Tasker系アプリ」というカテゴリーが出来るほど、この分野の草分け的なアプリなのですが、残念なことにインターフェースもユーザーガイドも全てが英語です。

英語の苦手な方にとっては、かなり敷居の高いアプリと言えますが、それでも使ってみたいという方のために日本語版のユーザーガイドを作ってみました。

みなさんが少しでもTaskerを使ってみようかなと思って頂ければ幸いです。

なお、このサイトのご利用にあたっては、免責とお願いをご覧いただくことを前提とさせて頂いております。ご一読ください。

Taskerって何?

さてこのTaskerですが、一体どのようなアプリなのでしょうか。

Task(仕事)-er(する者)というくらいですから、さぞかし働き者なのだろうと思うかもしれませんが、実はこのTasker、インストールしただけでは何もやってくれません。と、これだけでは何のこっちゃなので具体的な例で説明しましょう

例えばカレンダーアプリですが、これをインストールして「さて、何をするアプリなんだろう?」と悩む人は少ないでしょう。音楽プレーヤーにしても、フォトアルバムにしてもその目的は明確です。なぜならこれらのアプリが「専用アプリ」だからです。つまり、何かをする目的のために作られたアプリということですね。

これに対して、Taskerは色々な仕事をするように作られた、いわば「汎用アプリ」なので、ユーザーが使う目的を決めるまでは何の仕事もしてくれないのです。

では、使う目的が決まったとして、どのようにTaskerに仕事をさせたらいいのでしょうか。そのためにはTaskerに対して「いつ」「なに」をすればいいのかを前もって教えておきます。Taskerでは、この「いつ」のことをContext(コンテキスト)、「なに」をTask(タスク)と呼びます。そしてコンテキストとタスクを結びつけているのがProfile(プロファイル)です。

もう少し正確に言うと、今がその「いつ」なのかどうかを判断するための「条件」がコンテキストです。プロファイルはこのコンテキストのリストと、それらに関連付けられたタスクの情報を持っていて、Androidから提供される情報を基にコンテキストが成立したかどうかをチェックして、コンテキストが成立した時には関連付けられたタスクを呼び出します。タスクは1つ以上のAction(アクション)で構成されていて、呼び出されると予め決められた順番に従ってアクションを実行していきます。

アクションの種類は数多くあり、Androidの機能を実行したり設定を変更したりするものや、Tasker自身の機能を実行したりアクションの実行順序を制御するものなどがあります。アクションによってはその時々の実行条件に合わせて「ふるまい」を変えることができるものがあり、実行条件の判断やアクション同士の情報のやり取りにVariable(変数)を使います。

そのほか、予めユーザーが作っておいたダイアログウインドウを表示して、アクションを実行する時点で「ふるまい」を決めるための情報の入力を求めたり、実行の結果を表示させたりすることもできます。このダイアログウインドウのことをTaskerではScene(シーン)と呼びます。

Taskerにはこの他にも色々な機能がありますが、取り敢えずはプロファイル、タスク、変数、シーンを覚えておけば問題ないでしょう。

入手方法

Taskerについて簡単に説明をしましたが、これだけで「何だそんなことか」と思ったのなら大丈夫、貴方は一人で生きてゆける人です。助けが必要な方は一緒に先へ進みましょう。

何はともあれ実際にTaskerをさわってみないことには話が継げませんので、さっそくインストールをしてみましょう。

入手先
有償版 Googl Play StoreGooglePlayストア
(https://play.google.com/store/apps/details?id=net.dinglisch.android.taskerm)
トライアル版 Developer SiteTasker公式サイト
(http://tasker.dinglisch.net/)

ご覧のようにTaskerには有償版と7日間のトライアル版があるのですが、有償版の方はGoogle Playストアからダウンロードできます。通貨レートの関係でしょうか、時々値段が上がったり下がったりするようですが、本稿執筆時点では399円で提供されていました。

中には「海の物とも山の物ともつかないアプリに金は払えん!」という方もいるかもしれませんが、ごもっともです。そのような方はトライアル版の方を試してみてから有償版に切り替えるというのが良いでしょう。ただし、ここで1つ注意して頂きたいのは、トライアル版はTaskerの開発元のサイトからのダウンロードになりますので、英語ページからダウンロード用リンクを探して頂くことになります(トライアル版のダウンロードに関してはこちらのページで解説しています)。

トライアル版の試用についてはもう一つ気をつけるべき点があります。試用期間の7日間が過ぎると、アプリの起動時にアクティベート用のコードを入力するよう求めるダイアログが表示され(もしかすると、単にアプリの設定からアクティベーションを行うようメッセージが表示されるだけだったかも知れませんが)、Taskerを起動することができなくなります。

では、このコードはどこで手に入るのかということですが、以前はPlayストアでTaskerを購入した時に付与される15桁の注文コードでアクティベート出来たようですが、現在はPlayストアの注文コードの形式が変更されてしまったので、注文コードを使ってのアクティベーションは出来なくなってしまったようです。したがって、トライアル版から有償版に切り替えるときには、一旦トライアル版をアンインストールしてから有償版のインストールを行う必要があります。

もし、トライアル版で作ったデータを有償版に移行したいという場合には、データのインポートとエクスポートを参考に行ってください。